大学中退後、派遣社員としてストイックな禁欲生活(こちら)を経て、貯めたお金で北海道自転車旅行を決行。
自転車で旅行する際に、気を付けた方が良い事や必要な事前準備などを実際の体験を元に解説しています。
今後、「自転車で北海道に行ってみようかな」と考えている人のためになれば良いなと思う。
北海道自転車1周旅行計画と実際の工程
ずばり北海道一周である。考えいていた期間は約1ケ月(特に根拠はなし)
出発時期は8月初旬。
出発地は、親戚の家がある船橋市。
船橋から自転車で大洗まで行く。
そして、大洗から室蘭に船で入り、東周りで北海道を一周すると計画した。
実際の行程
- 船橋出発(親戚の家)
- 大洗港→ 室蘭 ー(東へ進む)→ 襟裳岬 →
- 自転車パンク→ ヒッチハイク →
- <ここから公共機関使用>広尾→ 帯広 → 札幌 →
- 小樽 → 室蘭→大洗港
途中でタイヤがパンクした。パンクを上手に直す事ができなかったので、途中で自転車旅行をあきらめた。
その後は公共機関を使用して、普通の観光旅行となってしまった。
行程図

なんと大洗まで10時間もかかってしまった。船の出発時間ぎりぎりに到着となってしまった。

当時は大洗 ⇔ 室蘭間は、フェリーが運航していたが現在はないらしい。
ちなみに当時は、2等大部屋で1万円以下 + 自転車積込代 で乗船できたと記憶している。時間は約20時間で室蘭に行けた。
装備
- 服装:半袖半ズボン
- マウンテンバイク(約3万)
- 自転車後部に荷物置きを装着(簡単にサドルの鉄の棒の箇所に着脱できるタイプ。これは全くお勧めできない。なせなら、ここに荷物を置くと重さで徐々に下に下がってきて、タイヤに触れて走り難くなる)
- その他持ち物(ツェルト、寝袋、LPガス・コッフェル、パンク修理道具、保温シート、雨具、虫対策道具、タイヤの空気入れ、洗面用具、ライト等)
他、必要な物があれば現地にて購入。
スタイル:基本すべて野宿(自転車旅行を諦めたあとでも、すべて野宿した)
1日の行動詳細と注意点
実際の行動詳細
- 4時 ~ 6時の間で起床
- 15時 ~ 16時 野宿場所探し
- 18時 ~ 20時 就寝
私はだいたい上記の日程で日々行動していた。
野宿場所を探すにしろ、オートキャンプ場を探すにしろ、なるべく早めに寝る場所を決めた方が良いと思う。
なぜなら、そろそろ今日の行動はやめようかなと思う時に、周りに適した「野宿場所」や「オートキャンプ場」があるとは限らない。今晩寝る場所を探している間にだんだん暗くなってきてしまうと、気持ち的にも不安になってくるのだ。
ましてや、海岸沿いだと殆ど寝るに適した場所はない。
なので、早めに寝る場所を探し始めた方が良い。心にもゆとりを持って行動したい。
早めに寝る場所を確保した後は、疲れているので早く寝てしまう。いや早く寝た方が良い。しっかり睡眠をとって、翌日の為に体力を回復しておく。
ご参考に!
1日の平均走行距離
90km
これくらいは普通に進む事ができる。頑張れば120kmくらい進むことも可能。
急いでも良い事はないので、ゆとりを持って自分のペース配分で進むのが良い。
ご飯はどうしたか?
はっきり言って適当。
自転車で走っていれば、コンビニもあるし、食堂もある。(走るコースにもよるが)
買って食べるもよし、食堂で食べるもよしだ。
私は、
- 朝は前日の夜にコンビニで買い置きしておいた物を食べた
- 昼は基本的には食べなかった。(おかしをかじりながら自転車を漕いだ。たまには購入して食べたりもした)なぜなら、時間がもったいないし、どんどん先に進みたいから
- 夜だけは少しは自炊した。コッフェルを持って行ったので、インスタントラーメンと後はおにぎり等適当に買って食べた
温かい飲み物が欲しくなるので、緑茶や紅茶のティーパック、インスタントコーヒーを持って行くのがおすすめ。
また疲れていると甘いものも飲みたくなるので、砂糖を持って行くと良い。
蚊対策をしっかりする
蚊対策はしっかりしていった方がよい。
野宿すると蚊が確実にやってくる。そして、どこからともなくツェルトやテントの中に入ってくる。
気付いたら刺されている。
私は室蘭に野宿した際に、かゆみで目が覚めた。なんとオデコが20ヶ所以上刺されていたのだ。
オデコが「スキー競技のモーグルのゲレンデ状態」となっていた。デコボコしていた。
こうならないようにしっかり準備する
- 虫よけ(スプレーや蚊取り線香)
- ムヒやキンカン
- 殺虫剤
旅行から学んだ教訓
自転車のパンク修理は必ず事前に練習しよう
この自転車旅行を成功できなかったのは、パンクを直せなかった事が最大の原因だ。
パンク修理道具を購入して裏に記載してある説明を読んで「簡単そうだな、まあ大丈夫だろう」と安易に考え実際に試さないで行ったので、実際にパンクした時は焦り、戸惑い全くできなかった。
補足として、カッター or はさみ、更には水の入ったペットボトルを持っていた方がいい。
理由は、パンクした時にパンクした箇所を調べる為に上手くペットボトルを切り、タイヤを順番にペットボトルの水につけてパンク個所を調べる事ができるからだ。

装備費をケチるのはやめよう
今回3万円くらいのマウンテンバイクを購入した。これには後ろに荷物置き場がなかったので、サドルの鉄の棒の所に着脱できる簡易的な荷物置きを購入して取り付けた。
こういうタイプの荷物置きは、旅行に向かないと思う。必要な物を準備していると、どうしてもそれなりの量になり、重量も重くなってしまう。
結果、私は耐荷重以上の荷物を載せてしまったのが原因で、荷物の重みで徐々に下がってきてタイヤと接触して走り難くなってしまった。
なので自転車を購入する時は、多少値段が高くなるが最初からしっかりした荷物置きがついている自転車を購入すべきだ。
別にマウンテンバイクじゃなくても、様々なタイプの自転車があるのでじっくり考え選んだ方が良い。
私みたいにコスト削減ばかり考え、ケチって旅行してしまうとかなり痛い目にあう。装備には金をかけよう。
夏の北海道だが防寒着は持っていこう
旅行に行ったのは夏だったが、北海道を甘く見過ぎた。夏だけど物凄く寒かった。半袖半ズボンで行って防寒着を準備して行かなかったので大変な目にあった。
毎日震えながら野宿する事になってしまう。
アンメルツみたいな塗るシップ薬を持っていこう
1日1 ~ 12時間程自転車を漕いでいると、太ももの筋肉が痛くて思うように漕げなくなってくる。そこでアンメルツ等を痛い箇所に塗ると痛みが無くなりまた普通に漕げるようになるのだ。
かなり重宝するはずだ。この時から私は「i love アンメルツ」となった。
サドルにクッッション性のあるものを取り付けよう
ずっとサドルに座って漕いでいるので、正直「男の大事な所」が痺れてきて痛くなり、感覚がなくなってしまう。このまま一生使い物にならないのではないかとかなり心配してしまった。
ちなみに私はタオルを厚くして敷いていたが全く効果がなかった。
女性はどうなのかはわからない……(;^ω^)

自転車旅行は人と触れ合える
自転車で旅行していると、色々な方と出会う事ができる。人の温か味を感じる事ができるのも魅力の一つだ。
出会った素晴らしい方々
大阪から歩いて旅している男
私が自転車のパンクを直そうと四苦八苦している時に、たまたま通りかかった方がパンク修理を手伝ってくれた。それがこの大阪から歩いて北海道まできた強者だった。
なんと数ヶ月間歩き続けて、日本中を旅しているとの事。私より若かったのを覚えている。
人生初めて恐る恐るヒッチハイクしたら止まってくれて、近くの町まで連れて行ったくれたおばちゃん
パンクした自転車を直せず自転車を諦めて、土砂降りの中海岸沿いを徒歩で移動していた時に、歩くのに限界がきて勇気を振り絞って人生初めてのヒッチハイクをしたらいきなり止まってくれた。
色々話したが、「自転車のパンクを直せず、その辺に捨てて歩いている」とは口が裂けても言えなかった (;^ω^)
オートキャンプ場に車で連れて行ってくれ、なお且つ夕ご飯までご馳走してくれたお巡りさん
ヒッチハイクのおばちゃんに乗せてもらった後に、良い野宿場所が見つからずオートキャンプ場の場所を聞くため交番に行った。
そうしたら「もう勤務終わりだから車で連れて行くよ」と言い、さらに「飯は食ったのか」と言われ、食べてないと伝えた所オートキャンプ場へ行く途中で夕飯をご馳走になったのだ。
防寒着をくれたおばちゃん
寒さに耐えきれず、何とかセンター(名前は忘れた)へ突如訪問。事情を話したらおばちゃんの旦那さんが着なくなった長袖を2,3枚くれた。
突然の豪雨の時に雨宿りさせてもらった小さな工場の方々(襟裳岬近く)
突然土砂降りになったので、たまたま近くにあった小さめの工場の屋根の下で雨宿りしていた時に、声をかけられ中へ入れて頂いた。
暫く雨が続きそうだったので工場の仕事を手伝いながら色々お話しした。そしてお昼ご飯をご馳走になった。
その時にたまたまNHK連ドラ再放送で「ちゅらさん」が再放送していて皆で見ていた記憶がある。今でも「ちゅらさん」を見るとこの時の事を思い出すのだ。
「ちゅらさん」の舞台は沖縄の話なのだが、私は真逆の北海道を思い出してしまう。
頭がおかしくなりそうだ(笑)
旅行を通して思う事
- 北海道は旅人だらけ。自転車やバイク旅行者と何人も出会った。
- 北海道は寒さ対策?の為、二重玄関になっていた。
- セイコーマートというコンビニ?が沢山あった。
- 海沿いで、クレーンが付いた軽トラをよく見た。昆布漁……?
結局1ヶ月以上かけて北海道を1周する計画だったが、実際には数週間の旅となった。
しかし、計画して行動に移す。
そして見聞も広がり、自分の成長に繋がる。
何よりも、見た事のないきれいな景色、適度な肉体的疲労感、「生きている」という感覚が湧くはずだ。
心に栄養を与える事ができる。
こういう感覚は、実際に体験した者しか味わえないのだ。
最後、室蘭から大洗のフェリーを待っている間、あまりにも時間があったのでパチンコを打ってみた。
もちろんスッタ。
北海道での爽やかな思い出が崩壊していった……